今回、阿部一郎さんとのご縁があり、当サイトにレポートさせていただくことになりました。私自身が花見山公園の知識に乏しいので、もっと花見山公園を知るために、「ふくしま花案内人」(会員142名)事務局長の鴫原さんにお話を伺いました。
ふくしま花案内人の方たちは、春のシーズン中は公園入口にある花見山公園前観光案内所(愛称:ログハウス)と阿部邸前、中腹(愛称:レンギョウ畑)、公園頂上の3ヶ所に2~3人ずつ待っておられ、園内の花についてお尋ねすると教えてくださいます。この活動は平成16年から始まったもので、半年弱の養成講座を13単位中10単位以上受講した方が市から認定されています。4月から5月6日までは毎日4班体制で、5月11日以降6月末までの土曜・日曜日と、9月から12月まで(予定)の土曜・日曜日には2名体制でボランティア活動をしています。
まず、鴫原さんに花見山公園の一番の楽しみをお聞きしたところ、「いつも何かしらの花が咲いており、訪れる人を迎えてくれること」を挙げられました。花見山公園は春の桜(18~20種類)が一番の人気ですが、実際、他の季節も様々な花が咲いています。そのどれもが非常に綺麗で心を穏やかにしてくれます。
今年は例年に比べて1週間から10日ほど花が咲くのが早いらしいのですが、アマノガワ(天の川)という少し珍しい桜が5月に見頃になるそうです。アマノガワは、幹は箒状に直立、花は八重で芳香があるので気が付きやすいとのこと。公園では、中腹にあり、枝にはアマノガワ(天の川)と案内札が掛けてあるので、是非来年の見頃の季節には見つけていただきたいと思います。
また気がかりになっている事について聞いてみました。大人数団体で来られた方が特に予約などもなく案内を希望された時、案内人の方の人数が足りず充分な案内出来ない事だそうです。他にも、花見山公園にペットを連れて来ることについてはゲージに入れるなど、他の方の迷惑にならぬようお願いしてあるそうですが、それを知らずに連れてきてしまい、時には犬同士の喧嘩が起こってしまうこと、お客様が立ち入り禁止の場所(畑等)に入ってしまうことなどもあるそうです。
時には、あまり公園に向かない服装、履き物で来られる方がいるそうです。花見山公園はやはり山ですので、滑りやすい部分もあります。低い山の散策に適した服装や靴が良いようです。下り坂の所に新しく手摺りが整備されているので、掴まりながら下りるようにするとか、阿部邸前で花案内人の方が貸し出しをしている杖を借りるのもいいかもしれません。
最後に、今後花見山公園がどうなってほしいかお聞きしました。直ぐに「いつまでもこの原風景が残って欲しい。今後も素晴らしい花々を紹介して、復興の姿をアピールしていきたい。」と言う返事を頂きました。鴫原さんは花見山公園をとても大切に思っているのですね。花見山公園は解放されて50年以上たった今も、見に来る人を癒し続けています。一度訪れると、また見に来たいと思う場所です。今回レポートさせていただいて思ったことは、見に行く我々がほんの少し気を付けると、どの問題も解決するのではないかなということです。そうすることで「花見山公園」をいつまでも福島に残すことも、鴫原さんの思いも叶うのかなと思いました。